シマリスの尻尾は、ふっくらとしておりシマリスの可愛らしい姿の象徴でもあります。
しかし、ペットとして飼育されているシマリスには、尻尾の毛が抜けてしまっている固体もいます。
その原因はなんなのでしょうか?
ストレスによる毛抜け
シマリスはとても神経質な性格です。もともと野性の世界では、大型動物や鳥類に捕食される可能性があり、常に危険と隣りあわせです。
飼育下ではそういった危険性はないものの、ケージによって行動範囲が限られてしまうため、逃げ場が少ないと感じてしまうのでしょう。
同じように運動不足がおこりストレスとなるようです。
野生のシマリスは、野山を走り回っていますが、飼育されているシマリスはそれができません。
定期的に広い場所で運動させてあげるか大きめの回し車をいれてあげるとよいでしょう。
また、家庭によっては犬や猫などの動物と一緒に飼っているところもあるでしょう。
もともとシマリスは単独で生活する生き物ですので他の動物と共生することはできません。
大きな動物が自分のケージの周りにいるとストレスを感じてしまうため、他の動物はできる限り遠ざけておいてください。
毛引き症・自咬症
シマリスは綺麗好きで頻繁に毛づくろいをします。
ところが、この毛づくろいが過剰になると毛だけでなく皮膚や肉まで傷ついてしまうこともあります。
自分の毛を引き抜いてしまうのが毛引き症、自分の皮膚や肉をかじってしまうのが、自咬症です。
環境の変化などによるストレスが原因だったり、退屈であるために毛を引き抜こうとする心因的なもの、ダニや寄生虫によるものなどの原因が考えられます。
栄養不足による毛抜け
ペットショップなどで売れ残ったシマリスに見られることが多いように感じます。
整備されていないペットショップのシマリスは毎日同じペレットを与えられています。栄養バランスの整ったエサがペレットなのですが、そればかり食べていても健康にはよくありません。
人間が毎日カロリーメイトだけ食べていては不健康になるのと同様に、天然の穀物や動物性のたんぱく質なども摂取することが望ましいです。
栄養に偏りが出始めると、尻尾の毛や鼻の部分の毛が抜けてきたりします。与えているエサを見直しましょう。
乳酸菌やサプリメントなどを与えてあげることも有効です。
野菜の多いグラノーラ製品なども良いでしょう。
チーズやミールワームなど栄養豊富で毛の栄養素となるたんぱく質を与えてあげるのもよいでしょう。
改善が見られない場合
適度な運動をさせてあげ、栄養も偏りなく様々なものを与えても、何か別のものにストレスを感じているのかもしれません。
まずはストレスの原因となっているものを見つけてそれを改善することを心がけてください。
それでも尻尾の毛が抜けていってしまう場合は動物病院で適切な治療を受けることをおすすめします。